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ワンポイントセミナー「開示業務について 第4回」

前回は、有価証券報告書の概要を検討しました。
今回は有価証券報告書の開示業務を見ていきます。

有価証券報告書は、提出期限(決算期末日後3ヶ月以内)が定められているため、速やかな開示作業が必要になります。
まず、事前に決算スケジュールを作成し、決算・開示に関する業務マニュアル、前年度及び今年度中に作成された決算の決算ファイル(資料) 、過年度及び今年度中に提出した開示書類の控え、財務報告に関する法令改正等の情報等を確認しておきます。
次に、開示に必要な会計データを整備する他に、1.管理部門及び管理部門以外の部門(業務部門等)、2.経営者、監査役及び内部監査部門 、3.顧問弁護士、監査法人等から、有価証券報告書を作成するために必要な基礎データ・情報の収集体制の整備に努めます。
また、必要であれば、EDINETの利用、開示事例検索サービスの利用、及び印刷会社の提供する開示記載例を参照する等により、他社開示情報等を収集します。
開示業務に関して、昨今「決算の早期化」が求められています。決算の早期化が進まない場合は、どこが原因で作業が進まないのか、いわゆるボトルネックがどこにあるのか、特定し、改善することが必要になります。
一方、「決算の早期化」を達成できている会社は、スケジュール管理が徹底されている、事前準備が十分に行われている、経理・財務部員の知識が豊富であり、能力が高い、経理・財務部門内及び他部門との情報交換が頻繁であり、協力体制が構築されている等が言われています。当たり前になっている業務・作業を、もう一度見直されてはいかがでしょうか。